今聴いている音楽(2020年3月版)
こんばんは~
寒い日と暖かい日が交互に続いて、だんだんと春がやってきているなと感じるこのごろ。
世間は不要不急の外出を控えるよう要請が出ていて、なんともストレスがたまる日々が続いていますね。ぼくはもともとから外出をしないのでノーダメージですが。。。
本来外出するつもりだった人向けにオススメがあります。それは、音楽を聴くことです。ぜひ、ぼくのブログを参考に音楽と向き合う時間をとってもらえればと思います(ダイレクトマーケティング)。
では、今回取り上げる音楽をプレイリストにまとめましたのであげておきます。
リフレクライト / 斉藤朱夏
作詞・作曲:ハヤシケイ
編曲:小松一也
斉藤朱夏さん2019年8月14日にリリースした1stミニアルバム「くつひも」より。
全6曲中5曲の作詞・作曲はハヤシケイさん。ハヤシケイさんはもともとボカロP(KEI名義)で2008年から活動されています。
ネット世代の作曲家さんがこうやってアーティストさんのアルバムをほとんど担当するようになったのは、時代を感じますね。
イントロはホールトーンスケール。ホールトーンスケールは全音音階で、鍵盤で音を1つ飛ばしに鳴らしていくとできあがります(ドレミファ#ソ#ラ#)。そこからできるコードはaugment。
aug初心者の方はこのイントロでコード感を身につけられると思います。
この記事によるとリフレクライトはreflect+lightを足し合して反射光を意味する造語。
サビの「君を照らしたい」はめちゃくちゃまっすぐに上行していき、斉藤朱夏さんの明るい光が差し込んできます。
面白いと思ったのが、「ああ 世界は素晴らしい!」の部分。「世界」のところ、「か」をアクセントにしてぎゅっと縮めている。
せーかーいーと伸ばされるより、フレッシュ感、爽やか感がでていて口ずさみたくなる良いフレーズだと思います。
ちくわパフェだよ☆CKP / 山形まり花(CV:日高里菜)・芽兎めう(CV:五十嵐裕美)
作詞:夕野ヨシミ(IOSYS)
作曲・編曲:ARM(IOSYS)
ひなビタの音楽については昔も記事で取り上げました。
この曲は言葉遊びとコードの複雑さ、ボーカル(セリフ)の唯一性。これぞアニソン。
とりあえず、めちゃくちゃおもしろい。普通なら効果音を入れるところをボーカルの声でやってみたり、打ち込みのピロピロ音楽ゾーンやジャズっぽいおしゃれなピアノやベースが入っているゾーンだったり。
だけど、この曲をしっかりと曲としてなしているのは、サビの安定感。このコード進行とキャッチーすぎるメロディだからほかのところで暴れることができるのでしょう。
作編曲のARMさんについてはこちら。
作曲:さかいゆう
編曲:connie・NEGiBAND
さきほどの電波ソングと打って変わって、しっとりとジャズ×アイドル。
土岐麻子さん、さかいゆうさんコンビ。このコンビはアーティスト土岐麻子さんの曲もあります。さらに編曲はNegiccoのプロデューサーのconnieさん。
曲調にそった、大人な一面。曲名の「矛盾」や「幸せってなんだ?」「あぁ いつの日か」などの歌詞を見ても理想と現実の境を生きる自分と向き合って悩む自分を表現しています。だけど、すぐこの矛盾を解決するのではなく、うまく付き合っていこうという方向性の考え方なんですよね。大人だなぁ。
2C後のサックスソロは最高ですよね。誰が演奏されているのだろう。ちなみに、作詞の土岐麻子さんのお父様の土岐英史さんはサックス奏者で、山下達郎さんのバッキングメンバーもされていました。
Fall / CHON
アメリカのインストゥルメンタルバンド。ギターの音色が最高に良いし、ドラムのグルーブ感も好きだなあ。
これを聴いて想起したのは、sora tob sakanaのギター。おそらく照井順政さんも影響受けてるのではないだろうか。
インストゥルメンタルバンドについての知識がほとんどないので詳しく調べていこうと思っています。
ワタシ*ドリ / 上田麗奈
作詞:松井洋平・上田麗奈
作曲 ・編曲:田中秀和(MONACA)
Guitar:堀崎翔
Bass:ミト(クラムボン)
Drums:佐野康夫
Programming:田中秀和(MONACA)
Recording Engineer:守屋勝美(redefine)
Coordinate:みすみゆり(MONACA)
上田麗奈さん、サブスク解禁おめでとうございます!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ワタシ*ドリは今回解禁された上田麗奈さんの曲では一番に聴いてほしい曲。我らが田中秀和先生の曲です。
この曲はピッチ調整がなされていて(ドがドとド#の間にあります)、独特の気持ち悪さがあり、曲が終わっても何とも言えない後味が残ります。これがクセになって何回も聴いてしまいます。
ぼくの大好きな秀和さんの狂気ミュージック。ドラムは佐野康夫さん、ベースはミトさんというスペシャルな布陣。
何度も繰り返される下降フレーズはすべて同じ音ではなくいろいろ種類があるようで、チューニングを変えているためにさらにリスナーを混乱させます。この曲はコンプレックスをテーマに作られた曲で、上田麗奈さんの裏の部分が彼女特有の豊かな表現力によって伝えられています。
堀崎さんのギターソロも圧巻で、「私が描いている 『私』になっているのかな」という心の中で渦巻く感情が見事に表現されています。
田中秀和さんの一年置きくらいに登場するワタシ*ドリに関するツイート。
【お知らせ】M2「ワタシ*ドリ」の作曲・編曲で参加させていただいた、12/21発売の上田麗奈さんデビューミニアルバム「RefRain」の試聴動画が公開されております。個人的には今年一番の自信作なのでぜひ聴いてみていただきたいです。https://t.co/hFTDzHcmky
— 田中秀和/Hidekazu Tanaka (@MONACA_tanaka) 2016年12月17日
ワタシ*ドリはね……めちゃくちゃお気に入りなんですよね……
— 田中秀和/Hidekazu Tanaka (@MONACA_tanaka) 2018年12月1日
楽曲への愛を感じる丁寧な分析・考察記事でした🙏ラヴェルへの言及も勘所を押さえていて脱帽。僕が種明かしをするのは野暮ですが工夫に気づいてくれる方がいると嬉しいものですね。/いちにの: 上田麗奈「ワタシ*ドリ」(作曲:田中秀和) を聴いてみよう ※8bitカバー音源つき https://t.co/B0ThFyTWpD
— 田中秀和/Hidekazu Tanaka (@MONACA_tanaka) 2019年1月4日
アロハ式恋愛指南 / 竹内まりや
作詞・作曲:竹内まりや
編曲:山下達郎
ストリングスアレンジ:牧戸太郎
竹内まりやさん、サブスク解禁おめでとうございます!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
竹内まりやさんのサブスクは徐々に解禁されるようです。今回解禁されたアルバムTRADから。編曲が山下達郎さんっぽいと思ってたらやっぱり。
この夫婦による日本の音楽への貢献度は計り知れないものだと思います。最近外国で日本のシティポップが流行っているということをよく聞きますが、オタク界隈でもシティポップが流行っているようで、Twitterでは声優シティポップというタグができるくらいにはなっています。
そのシティポップの代表とされるのが山下達郎、竹内まりや夫妻でこの影響を受けてさまざまなジャンルが生まれているようです。
今回紹介した曲は、きれいに山下達郎さんの要素と竹内まりやさんの要素が入っていて実家に帰ってきたくらい安心します(ちなみにわたしは実家暮らしです)。
ホワイトデーが待ちきれない / MIKKO
作詞・作曲・編曲・プロデュース:佐藤望
ぼくの注目作家さんである、佐藤望さん。
ホワイトデーにスポットを当てた珍しい曲。
題名通り、バレンタインデーにチョコを渡した相手からの返事をそわそわ待つドキドキ感をしっとりとしたテイストで表しています。曲の構成が短く、間奏がたっぷりあり演奏にも注目できます。
この曲によると「お返しより紳士な言葉」だそうですよ。この曲が参考になる日は来るのでしょうか。。。。。
Walk on your side / 上田麗奈
作詞:松井洋平
作曲・編曲:⽥中秀和(MONACA)
Mixing Engineer:岸本泰明
Mixing Recording Studio:studio Magic Garden
Vocal Recording Engineer:森田信之
Vocal Recording Studio:studio Magic Garden
Drums:金川卓矢
Bass:小栢伸五
Guitar:堀崎翔
Piano:伊賀拓郎
Strings:今野均ストリングス
Programming & All Other Instruments:田中秀和(MONACA)
上田麗奈さんの新アルバム「Empathy」より。
アルバム一つの世界の作り込みが尋常ではなく、上田麗奈さんの表現者としての実力をこれでもかと引き出しています。アルバム通して聴くのがおすすめです。
1Aの歌詞はめちゃくちゃ相手に語りかけてる。「通りの向こうで欠伸する猫がいて」そんな語りかけるような歌詞聴いたことないですね。
また、秀和さんのストリングスの作り方めちゃくちゃ良いですよね。ぼくが秀和さんのストリングスに惹かれた土曜日のフライトでも今野均さんのストリングスでしたが、今回も演奏に参加されています。よく「緊張の糸」っていう言葉を使いますが、その糸をストリングスが担っているというイメージです(伝わらなくてもいい)。心の内面を最も顕著に示すのがストリングスなのかなと思っています。
ティーカップ / 上田麗奈
作詞:安藤紗々
作曲・編曲:広川恵一(MONACA)
Mixing Engineer:岸本泰明
Mixing Recording Studio:studio Magic Garden
Vocal Recording Engineer:森田信之
Vocal Recording Studio:studio Magic Garden
Programming & All Instruments:広川恵一(MONACA)
初めて聴いたとき、一番しびれて今でもしびれる曲。
「Programming & All Instruments:広川恵一(MONACA)」の文字列は、広川さんの母校の東京造形大学に石碑を立てるべきだと思います。美しすぎる。
タイム感、グルーブがエグイ。各楽器、インテンポではなくちょっと遅らせているんでしょうか。
広川さんの頭の中の引き出し、どういう風になっているのでしょうか、リスナーを飽きさせない工夫が随所にちりばめられているにも関わらず、崩壊せずに曲として成立させるバランス感、広川恵一の真骨頂とも呼ぶべき曲ではないでしょうか。
今回はこれでおわりです。3月中にもう一本記事を上げますのでよろしくお願いします。