土曜日のフライトに関するメモ
この記事は、声優ユニット、Wake Up, Girls!(WUG)の土曜日のフライトという曲に関してのメモのようなものです。同時にリリースされたその他3曲については、あまり書いていません。とにかく思ってることとか関連する情報を集めただけの記事です。
4曲の全体について調べたい方は、インタビュー記事、WUGちゃんのブログなどを参照するとわかりやすいと思います。
一応目次を用意しましたが、特に意味はないかも
土曜日のフライトができた経緯
2018年6月15日、突然WUGが解散することが発表された。
当時の自分はWUG用のTwitterアカウント(まさしく今活動してるアカウントなのだが)を作るくらいには好きで、曲もラジオもよく聴いていた。それなりにショックだった。これまでアイドルを応援したことはあったが、解散の瞬間を目の当たりにするのは初めてであったからである。
解散発表の日は、聖地の一つである匂当台公園に集まったワグナーもいるそうだ。古くから応援し、たくさんのイベントに参加していたワグナーにとって、突然の解散発表は私以上にとんでもないショックだったはず(あの日のTwitterのタイムラインはよく覚えている)。
当時は年をまたいで行う大規模な5thライブツアーの発表をしており、まだまだ活動するつもりだと私の目からは見えていた。しかし、解散発表によってそのライブツアーはラストツアーと変わったのであった。
そこで、ラストを飾る4曲が作られるということが発表された。
そしてその中の一曲に、土曜日のフライトが入っているのである。
大阪公演
解散発表後、在宅派だった私はどうしてもライブに行かないといけないと思い、10月の大阪公演に参加した。めっっっちゃくちゃ良かった。とんでもなかった。ライブ後、WUGを知らない友達にライブの話を延々としてた。それくらい、ぼくにとっては大きい出来事だった。
そして、その公演において新曲4曲のクリエイターの発表という、超重要発表が行われたのである。作曲家まで注目しているワグナーは少数であるとは思うが、発表時とりあえず盛り上がってたのは確かである。そして、面白いのが、曲名を発表せずにクリエイターのみを発表した、ということである。さすがクリエイター思いの最強ユニットだと誇りに思った記憶がある。
土曜日のフライト初披露
2019年1月12日の大阪公演だった。
関係者席に、田中秀和さんがいた。
「これは…」と思いながら、新曲が披露される。
「新曲を歌います。…土曜日のフライト」
正直、初披露時は、彼女の本当の力を出し切れていなかったように思う。
私も曲の調子を覚えることに全集中を研ぎ澄ましていたため(これは今では後悔してる)、WUGちゃんの表情までは深く観察できてはいなかったが、慣れないパフォーマンスであったということは十分にわかった。
初めて聴いたイメージは、詞の押韻くらいしか残らなかった。あとはわからなさすぎてずっと????????だった。この曲をどう受け止めればよいのか、クラップしたら良いのか、何を示したものなのか。只野菜摘と田中秀和とWUGは何を残したのか。
今では時間が経ち、音楽をもう一度見つめ直すことができ、さらにクリエイター側の土曜日のフライトにかける想いを知ったため、それなりに解釈はできているが、あの曲をすぐに咀嚼して飲み込むのは不可能だと思う。仕方がない。
曲にまつわる記事や、ツイートをまとめてみる
〇只野菜摘さんのツイート
さいたまスーパーアリーナ。上の方までいっぱいのお客さま。「夢ってかなうんだね」って言葉をまた聴いた。アンコールのTUNAGOのあと、かげながらでも自分にできることはもうないのだと思った。土曜日のフライトの「忘れないで でも上手に忘れて」進もう。それがWUGちゃんワグナーさんとの約束だから。 pic.twitter.com/B8t7OWFRkh
— 只野菜摘 (@tadanonatsu) 2019年3月9日
只野さんは、新曲4曲のすべての歌詞、これまでのWUG楽曲のほとんどの歌詞を担当しているため、WUGの音楽の世界感を作り上げる役割を果たしてきたといえる。歌詞以外にも4曲の曲順など、さまざまな面でWUGの音楽に携わった方。従って、土曜日のフライトにだけ思いが深いというわけではないため、ここであげられる資料は少ないが、印象深い言葉といえば、やはり「忘れないで でも上手に忘れて」
どうなのだろう、こうやって人の目につくような形で文章を残している私は、上手に忘れているのだろうか。ずっとこの言葉については答えが出せていない。
〇田中秀和さんのツイート
【告知】1/23発売『Wake Up, Best! MEMORIAL』収録のWake Up, Girls!さん新曲「土曜日のフライト」作曲・編曲を田中秀和が担当させていただきました。試聴が始まっておりますのでぜひ聴いてみてください。覚悟の歌です。 #WUG_JP
— 田中秀和/Hidekazu Tanaka (@MONACA_tanaka) 2019年1月15日
土曜日のフライト / Wake Up, Girls! https://t.co/zowDKK2qbY
覚悟の歌。
これに関連した、ボーカルディレクションのお話。
山下 しかも田中さんが「余裕なさすぎる感じで歌うとダサい曲になっちゃう」と仰っていて。だから「必死すぎない感じで歌ってほしい」と言われました。
高木 そっか。私はけっこう「不安な気持ちを出して」と言われた気がする。
山下 歌う箇所によって違う気がする。全体的に不安な気持ちを押し出しすぎると、この曲の意味が違ってくるというか。
田中 不安がだんだんと決意に変わっていくということを、すごく言っていたかな。
→不安がだんだんと決意に変わるように、音楽の経過に従って歌い方を変えている。はじめのWUGちゃんの曲では考えられないような、大変高度なボーカルディレクションであったと考えられる。
〇ハモりの話
M21『土曜日のフライト』では、実はインターのハモリをまゆしぃと担当していたり。
一番と二番だと少しだけ、ハモのメロディが違うんです。
そういう少しの変化が、私たちにたくさんの想いを生む。
私たちの感情が見透かされたような歌詞。
今のWUGのための歌でした。
秀和さんはこのブログをリツイートした後、このツイートを残した。
「土曜日のフライトのハモのラインが一番と二番とで少しだけ違っていてそういう少しの変化が私たちにたくさんの想いを生む」って本質を突き過ぎている。僕が目指したことそのものだし時間芸術である音楽一般に敷衍出来る捉え方で、本当に音楽的な勘所が良い人なんだなあと最後まで驚かされました。
— 田中秀和/Hidekazu Tanaka (@MONACA_tanaka) 2019年3月9日
秀和さんが心の中で抱いていた部分をよっぴーが代弁した感じなのだろうか。これほどにまで作曲家の工夫を読み取り、理解して歌うという作家と歌い手の関係性はなかなかないものだと思う。
秀和さんにこれほどの賛辞を言わしめたよっぴーにはぜひ、音楽の話をするイベントをやっていただきたい。
また、秀和さんとよっぴーに関連して、秀和さんは、WUGの1stキャラソンでよっぴーには「ステラ・ドライブ」を書いている。元々よっぴーは合唱部出身で、歌唱力を売りにしていたこともあって、かなり重厚なコーラスが入った曲である。
「ステラ・ドライブ」の"ダブルシャープとかがある真っ黒なコーラス譜"(青山さん談)というのがこちらです(°_°)青山さんは譜読みもはやく耳も良く、とてもスムーズに録れたことが印象的でした。http://t.co/icoIbqh47J pic.twitter.com/xibz2xx3XQ
— 田中秀和/Hidekazu Tanaka (@MONACA_tanaka) 2014年12月4日
画像の譜面を見る限り、4声のコーラスを録ったようで、初めてのキャラソンにしてはかなり難易度の高いボーカル録りであったはず。
また、
さっき知ったんですが、品川ステラボールってユーミンが名付けたらしいですね。実はWUG!よっぴーキャラソン「ステラ・ドライブ」の作曲は個人的にユーミンを意識したところがあるんですが、只野さんマジックでWUG!初の単独イベントとそのあたりの文脈が繋がって鳥肌モノでした*1
— 田中秀和/Hidekazu Tanaka (@MONACA_tanaka) 2015年3月21日
ステラ・ドライブは、ユーミン意識だという。アニソン離れした落ち着いた曲という点で、土曜日のフライトと似た系統の曲であるともいえる。
〇先の時代を生きる人々にも…
TOKYO FMの『高橋みなみの「これから、何する?」』の「AORレジェンド マイケル・マクドナルド がJ-POPに及ぼした影響」という回で、土曜日のフライトが紹介されたときのツイート。
「土曜日のフライト」をマイケルマクドナルドのような時代を超えるポップスのその支流に乗せようとしたのは、ずっと色褪せない音楽を作ることでWUG!が終わったあとのメンバーやワグナーさんの人生に寄り添うものにしたかったし、先の時代を生きる人々にもいつかWUG!の存在を知ってほしかったからでした
— 田中秀和/Hidekazu Tanaka (@MONACA_tanaka) 2020年2月12日
そのラジオで同時に紹介された曲は以下の通り。
Steal Away / Robbie Dupree
サーフ天国、スキー天国 / 松任谷由実
RUSH HOUR / 角松敏生
だいすき / 岡村靖幸
非ゼロ和ゲーム / KIRINJI
先ほどステラ・ドライブでユーミン意識というツイートを紹介したが、ここにも名前が挙がっている。もしかしたら、秀和さんはサーフ天国、スキー天国を意識したのかもしれない。
また、ツイートの「ずっと色褪せない音楽を作る」「先の時代を生きる人々にもいつかWUG!の存在を知ってほしかったから」という部分に関連して、
秀和さんは、先日の配信で「自分の作る音楽が自分が死んだ後に気付いて聴いて良いと思ってもらえるような音楽を作りたい」というコメントをしている。これはWUGにも通じるものであると考えられる。
下の動画の8:49~や、11:36~において、秀和さんの気持ちを感じ取れる。
また、あいちゃんはこんなコメントをしており、秀和さんと近い考えを持っていると考えられる。
永野 なんですけど、意気込みを言うとしたら、やっぱり後悔はしたくないし、その瞬間はいましかない。戻ってこようと思っても戻ってこられない瞬間なので、全力で楽しんで。思い出とか歴史はいつまでも受け継がれると思うし、だからこそ教科書で私たちも学んだりするじゃないですか。そういうふうに後々「こんなすごいユニットいたらしいよ」って、思ってもらえるような1日にしたいと思っています。
→ラストライブかな、そのときにもこの言葉を生で聞いた記憶がある。この言葉と「WUGを見つけてくれてありがとう」という言葉が印象に残っている。
〇曲の構成について
より、
吉岡 ぜひ、皆さんの頭の片隅に置いておいてほしいのが、サビだと思われるところがじつはサビじゃないんです。
→これは当時衝撃を受けた。曲名を歌うあのパートがサビだと思っていた。しかし、実際のサビは矢継ぎ早にそれぞれが歌うパートであり、サビだと思っていたパートがInter(つなぎ目)のパートだった。
音楽理論の話になるが、この理論でいくと、ラスト(3:44)の#IVm7-5から始まる強烈なパートもInterパートということになる。つまり、3:44に向かう田中美海さんの「緊張していた」がサビの終わりなのである。
またこれに関して、
3月8日だから言える
— 田中秀和/Hidekazu Tanaka (@MONACA_tanaka) 2020年3月7日
というわけでもないのですが
最後に書き下ろさせていただいた「土曜日のフライト」にはワンコーラスのデモが存在せず、最初からフルサイズの音楽として作られました。どこがBメロでどこがサビで、というよりも、一曲を通して曲想が展開していくような音楽を目指しました。#WUG_SSA
このツイートを見ると、そもそもサビと名付けることは本当に正しいのかということになってきた。
大体の曲はIntro→1Aメロ→1Bメロ→1サビ(1Cメロ)→Inter→2Aメロ→2Bメロ→2サビ(2Cメロ)→Inter→Dメロ→ラスサビ→アウトロの曲構成である。
一曲を通して曲想が展開していくというだけで、その中で偶然的にサビ(Cメロ)の位置に来たのがWUGちゃんの言う、サビのパートだと考える。そして、私がサビだと思っていた「土曜日のフライト~」の部分は、サビの次のブロックだから、偶然、Interとなったのではないか。
〇WUGちゃんの土曜日のフライトに対する印象とか
より。
奥野 田中さんには、『土曜日のフライト』でWUGの解散に向けての不安な気持ちとかを全面に出してほしいと言われました。それに「ワグナーさんも寂しい気持ちとか、WUGちゃんたちが解散しちゃうという気持ちに寄り添えるような曲を書きたかった」と、レコーディングのときに教えてくださって。歌詞も、インタビューを受けたわけでもないのに「いつの間にか私たちインタビューされていました?」みたいな感じで、私たちの気持ちを代弁してくれるものになっていました。
→只野菜摘さんと田中秀和さんはWUGちゃんのことを愛しているからこそWUGちゃんの気持ちを代弁するような言葉選び、ディレクションを行った。それが、応援してきたワグナーにも伝わると信じていたのだろう。私はこの曲を何回聴き返して何回解散について考えただろうか。
永野 いちばんみんなの声が一致していない曲かも。だからこそ、みんなで歌うところがサビじゃない。
吉岡 田中先生も最後の歌詞割りをギリギリまで悩んだと言っていましたね。私たちも完成品を聞いて、ここが自分になったんだってわかったぐらい。
青山 私、もともと担当じゃないところになった。
吉岡 私も。私はよっぴーが歌っているところを、最初は割り振られていた。
永野 踊っていても、みんなといっしょに踊っている感じがいちばんしない。
→どの録音を使うか迷う、というのならわかるが、どの歌詞割りを使うか迷うというのはあまり聴いたことがない。苦悩の上の歌詞割りだったことがわかる。
より。
高木 “でも上手に忘れてー”って。なんかもうね。すごいよね。“忘れーないでー”からの一連の流れがけっこうグッとくるよね。
田中 曲もこのあたりで激しくなるしね。私はレコーディングのときに「めっちゃ感情を入れて歌ってください」と言われました。“土曜日のフライト”の部分はわりとフラット。1番はとくに。
高木 1番は裏の音も違うしね。
田中 わりと静かめにというか、希望溢れる感じでは歌わずに。むしろ内に抱え込むような感じで歌っていて。よっぴーの歌い出しのところからだんだん激しくなっていって。
→みゅーちゃんも裏の音に言及。ちなみに、2回目の方が不安定なハモり方をしている。
みにゃみは曲の中でも「緊張していた~」のロングトーンを歌っているということもあり、かなり感情の入る部分を担当している。
なんでこんなに感動する曲なんだろう
曲を解釈する一つの方法としてその曲が生まれた経緯を知るという方法があると思う。解釈を通じて、感動の理由を探る。
その経緯を、音楽的な面と非音楽的な面に大きく分けて考えてみる。
音楽的な面では、作家の音楽的な背景を考える。田中秀和さんは、さまざまなジャンルの音楽を作っている。彼が影響を受けた音楽家として、彼の師匠である神前暁(アニソン)、the band apart(ロック)、音楽ジャンルとして、ブラジル音楽、ディスコファンク(モー娘。系統)、ケルト音楽、渋谷系が挙げられる。私のブログ(
)をご覧ください。
大学で民族音楽を学んでいたということもあり、まだまだ彼の引き出しには他にもたくさんの種類の音楽が眠っていると考えられる。
しかし、土曜日のフライトは上に挙げた音楽ジャンルからは少し遠い音楽とも言える。これまでの章でも確認したが、土曜日のフライトは、マイケル・マクドナルドの影響を受けた曲であるという見方ができ、本人もそれを認めている。
これまで秀和さんがあまり書いてこなかったような落ち着いたジャンルの曲を、解散するアイドルに向けて書くというところも感動する要素の一つであると考えられる。
また、田中秀和の音楽といえば浮遊感のある複雑なコードがよく注目される。特にaugmentコード。あまり、コードだけで音楽を語るのが好きではない(コードはあくまでも音楽の概略で本質ではないと思っている)のだが、一応言っておく。
土曜日のフライトにはaugコードがない。
田中秀和作曲のほとんどの曲にはaugが使われていて、半分くらいの曲は、分数augなどに形を変え、augが印象的に使われている(割合は私の感覚で正確ではない)。
土曜日のフライトの世界を作るためにはaugが使える気もする。心の浮ついた部分、心の変わり目において効果的に用いることもできただろう。しかし、彼は使わなかった。
個人的には彼の凄さは、複雑なコードワークだけでなく、それに負けないメロディと楽曲構成、ボーカルの使い方、可愛くてカラフルなものからビッグバンド、フューチャーコアまで編曲できる技術にあると信じている。
土曜日のフライトも、楽曲構成やボーカルの使い方、楽器の絡み合いが魅力的なポイントである。
私は、土曜日のフライトによって、彼はaugだけではないと証明された気分になった。
非音楽的な面では、音楽以外の視点に立って、曲が生まれた文脈を確認することで、曲の解釈を行う。
土曜日のフライトは、「5年間の活動を締めくくるために、これまでの曲を書いてきた作曲家によって書き下ろされた曲」と言える。
解散が発表されたアイドルすべてが、解散に向けて曲を書いてもらえない。告知なく活動停止、内部分裂、トラブルなどによる解散も多くある。
しかもWUGについては、4曲も作られ、披露する公演が10公演以上あり、最後にSSAまで用意されているという「愛されている」アイドルということが言え、そういう経緯で音楽を捉えると、音楽の見え方が違ってくる。
もう一つ、WUGはアイドルの成長物語というだけではなく、作曲家の成長物語という側面があるということである。
本来、神前暁が担当するはずだった音楽を、彼の体調不良により、弟子である田中秀和、広川恵一が引き継いだ。田中秀和はすでにニャル子さんシリーズ、アイカツ!シリーズで活躍していたが、広川恵一については、今となっては有名な作曲家であるが、当時はキャリアが浅い時代であった。
元々どれくらい神前暁が担当する予定だったかはわからないが、神前暁の休養で後輩にバトンが渡されたことによりたくさんの名曲が生まれたことには違いがない。
はじめは、王道アイドルソング(16歳のアガペー、リトル・チャレンジャー、シャツとブラウスなど)と打ち込みのダンスミュージック(素顔でKISS ME、ジェラなど)といった王道のしっかりとした音楽が多かった。
しかし、二人は王道な音楽にとらわれず、どんどん進化していった。
田中秀和は少女交響曲、Beyond the Bottom、スキノスキル、恋?で愛?で暴君です!など、キャッチーかつ音楽的な作り込みが深い曲を書いた。
広川恵一も、僕らのフロンティア、地下鉄ラビリンス、SHIFT、Jewelry Wonderlandなど、田中秀和とは違う系統のバンドサウンドが映える曲や、アイドルには珍しいフュージョン系の音楽などさまざまなジャンルの曲を作り上げた。
WUGの物語は、WUGちゃんの成長とともに、作曲家の成長が見られる。彼ららしい、おもしろい音楽がその他のコンテンツでも見られるのは、WUGでの経験があるからだと思う。
そういった流れでうまれた土曜日のフライトは、2019年までのWake Up, Girls!と田中秀和の成長を示す最後の一曲であるということが言える。
・おわりに
好きな曲は何?って聴かれたら土曜日のフライトと答えるくらいに好きな曲なので、こういう形でまとめられてよかったです。これからも愛する音楽に対する文章を書きたいと思っています。
*1:°_°
今聴いている音楽(2020年7月版)
こんばんは~10選候補曲振りの更新になりますね。
今月はなんかブログを書くモチベーションが上がらなかったので、この一本のみになります。
その分、普段より少し多めに選曲したので許してください。
プレイリストを貼ります。
Precious Days / 三森すずこ
作詞:三森すずこ
作曲・編曲:黒須克彦
黒須克彦さんの曲は個人的にはすごく刺さるということはあまりなかったのですが(たぶんお名前を挙げるのが意外と初)、この曲は大刺さりしました。
何か強烈なフックというものはなく、曲全体としてどういう形にするのかということを意識して作られているのでしょうか。全部聴き終わった後の爽快感は他の曲にはないものだと思います。美しい。
三森すずこさんと言えば、これまでは恋とイリュージョン(作曲は矢野博康さん)をよく聴いていたのですが、Precious Daysも音楽という芸術において美しさが際立っており、ぜひフルで聴いてほしいなと思う曲です。
芽ぐみの雨 / やなぎなぎ
作詞:やなぎなぎ
作曲・編曲:北川勝利
Drums:山本真央樹
Bass:千ヶ崎学
Guitar:松江潤
Piano:末永華子
Strings Programming:Tansa
Programming:acane_madder
安心と信頼のやなぎなぎさん×北川勝利さんコンビによる、テレビアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」3期のOP。元々は2020年4月放送開始でしたが、昨今の情勢により7月に延期され、やっとのことで聴けた曲。
イントロは繊細な高音の歌いだしから始まり、物語の始まりを告げます。Aメロにかけてのストリングスのフレーズは厳しく切ない。
Aメロはボーカルのブレス。。。一気に空気感が変わります。こだわっているんだろうなと思います。
Bメロはドラムがなくなり、幻想的な広がりを感じるパートから始まります。だんだんとドラムが入ってきて「エンドロールの先は」あたりからは、とっても緊張させられます。
サビでその緊張から開放されますが、1番だけ、最後に「だった」が付きます。
この曲はフルで聴くことに意味があるんじゃないかなと思うので、聴いてみてください。
ネコちゃんになっちゃうよ~ / クマリデパート
作詞:sora
作曲・編曲:K's
2020年3月にリリース。クマリデパート「サクラになっちゃうよ!」より。
ちょうどこのころは、田中秀和さんリリース曲で頭がいっぱいだったので、紹介できずにいましたが、この曲もトンデモ曲です。
ぼくもそんなにfuture baseっぽい曲を聴かないんですが、初めて聴いたときびっくりしたなあ。ドロップ部分があり得ん気持ちいいし、ボーカルが楽しんでいるのが聴いてきて聴いている側まで楽しくなります。
DADADA大団円 / 守護っ天使パテピュア
作詞・作曲・編曲:アッシュ井上(Dream Monster)
Brass Arrangement:白戸佑輔(Dream Monster)
Guitar:アッシュ井上
Bass:kakeyan
Chorus:lamie*
Sax:宮崎隆睦
Trumpet:Luis Valle
Trombone:池田雅明
Vocal Direction:アッシュ井上(Dream Monster)・山本悠太(Dream Monster)
Recording Engineer:手塚貴博・飯場大志(birdie house)
Recording Studio:ABS RECORDING
Mixing Engineer:福井昌彦(Mix Forest)
Mixing Studio:Mix Forest
Sound Director:原田アツシ(Dream Monster)・山本悠太(Dream Monster)
プロ野球のパシフィックリーグマーケティング株式会社による、パーソル パ・リーグTV公式キャスター「守護っ天使パテピュア」というプロジェクトによる曲。2019年10⽉5⽇(⼟)から開始。
しっかりTwitterでエンジニアの名前まで載っていたのでうれしくなりました。
野球を題材にした曲になっていて、しっかりと生のブラスまで収録しており豪華な曲です。
Aメロのハモリパートがクセになるし、リズムの感じもメロもとってもキャッチ―で感動しました。今後はどうしていくんでしょうか。曲をリリースするのでしょうか。めちゃくちゃ注目です。
秘密 / tipToe.
作詞・作曲・編曲:瀬名航
tipToe.は曲が全部良いことで有名ですが、この曲は屈指の名曲です。瀬名航さんは今キテる作曲家さんで、最近ではDIALOGUE+にも新曲を提供したということでさらに知名度が上がったと思います。
ジャズとしっかりとした切ないメロディが両立しており、ボーカルの「少女性」とバッキングの相性が良く、このバランス感覚なんだよなあとなります。ポップでオシャレでメロディアスな部分もあり、僕の性癖そのものです。
ネオンサイン / 阿佐ヶ谷ロマンティクス
作詞・作曲:Tomoya Kishi
ぼくのオススメバンドです。2014年春結成。
グルービーで無機質な女性ボーカル。コードワークが素敵で、ぼくの大好きなタイプの音楽を作っています。
この、ネオンサインは古い曲なのかなと思っていたら、2020年にリリースということで結構驚きました。2020年10選入れちゃおうかなと思うくらい。
Summer Touches You / 東北新幹線
作詞・作曲:鳴海寛
こっちの曲は正真正銘に古い曲で、1982年リリースです。シティポップ。
イントロのいろんな音の畳みかけでやられました。イントロって大事。
ぼくはシティポップの曲が好きでいろいろ聴いてきて、やっぱりその中でも微妙かなと思う曲がありますが、この曲は超好きな部類に入ります。
Come With Me / Vladimir Cetkar
これはすごい。。。このあたりから僕の本当に趣味で、あまりアニソンとかは関係なくなってきたのですが、好きだから紹介します。
Vladimir Cetkarはマケドニア出身のシンガー、ギタリストで、都会派ソウル × AOR × クロスオーヴァーと紹介されることが多いようです。
ぼくの聴いてみた印象の一発目は、スガシカオのようなストリングスの使い方だなあと思いました。スガシカオにもこんな感じの曲があったと思います。スガシカオもブラックミュージックをバリバリ持ってくるので共通点はバリバリありそうです。
Why Don't We Fall In Love / John Valenti
いやああ。良い曲。最初から最後まで楽しい。
ジャンルとしてはAORでしょうか。初めて「What a Fool Believes」を聴いたときの感覚と似ています。なんかとにかく音楽としてたくさんの人に影響を及ぼしそうな心を動かす何かを秘めた音楽っていう感じがしました。
ぼく自身はあまり洋楽は聴きませんが、こういった曲からどんどん楽しい曲を知っていきたいなと思っています。ぜひ、良い感じの曲があったら教えてほしいです。
〇あとがき
最近どの曲を紹介してどの曲を紹介していないのかわからなくなってきましたが、今後も見つけられる限りどんどん紹介していこうと思います。たまに、過去のブログを見返していると、この言葉遣いがへたくそだなぁとか、今と当時の音楽の好みの違いとかがあっておもしろいです。なんだかんだで一日のアクセスが100近くある日もあり(見られている記事はあの記事でしょうけど)、定期的に出すこのシリーズもちゃんと正しく、楽しく、音楽を紹介しないとなと思っています。ぼくのできる限りを記事にのせようと思いますので、今後ともよろしくお願いします。
2020年10選候補曲
今回は2020年10選の候補曲についての記事です。
Twitterで多くの人が記事を書いていたのでそれに触発されて書こうとしたはいいものの、どうしても10曲が定められなかったので、他の方々とは少し違って、年末の2020年10選に向けた候補曲をご紹介するという形で進めていこうと思います。つまり、10曲以上ご紹介します。
いつも通り、曲名、アーティスト、作編曲者に加えて、発売日、収録CDも記します。曲のリンクの下に好きなポイントをご紹介します。
それでは、今回のプレイリストです。
ここから各曲のクリエイターと曲中の好きポイントを書いていきます。
ティーカップ / 上田麗奈
作詞:安藤紗々
作曲・編曲:広川恵一(MONACA)
発売日:2020年3月18日
収録CD:「Empathy」
広川恵一先生の引き出しは無限にあるのか…と驚嘆した曲。広川さんのさまざまな音使いに飲み込まれない、上田麗奈さんの高い表現力がこれでもかとわかる曲です。
イントロの若干遅れたブラスや、そのあとの「のぞきこまれて」から始まる大胆な曲の出だしは曲が壊れかねない危険な始まり方かなと思います。しかし、歌詞と歌唱の相性の良さ、広川さんの音選びやメロディによって絶妙なバランスで曲として成立しています。
何度も聴いて咀嚼しなおしたくなる、惹きつけられる曲です。
Walk on your side / 上田麗奈
作詞:松井洋平
作曲・編曲:⽥中秀和(MONACA)
発売日:2020年3月18日
収録CD:「Empathy」
ここから田中秀和さんの曲が数曲続きます。先の曲に続いて、上田麗奈さんの同じアルバム「Empathy」から。
個人的にアコースティックでポップな曲が好きで、初めて聴いたとき、秀和さんはぼくのために曲を作ってくれているのかと考えてしまうほどドストライクな曲がきました。
ストリングスの使いどころが秀和さんらしいなと感じます。緊迫感というか。しかし、ストリングスによって生まれる重さというものがそこまでなく、ポップさを維持しつつ曲が進んでいきます。
また、ところどころ、ピッチが若干ずれている(おそらく楽譜通りではない?)部分があり、その不安定感も曲に深みを出しているのかなと思います。上田麗奈さんの天性の声質による産物だと思います。
yours / 鹿乃
作詞:鹿乃
作曲・編曲:田中秀和(MONACA)
発売日:2020年3月4日
収録CD:「yuanfen」
鹿乃さんの大名盤「yuanfen」から。「yuanfen」の曲はすべて良い曲なので、ぜひこれを聴いていないという方は要チェックです。
秀和さんの大好きなブラジル音楽に、8+7拍子のプログレゾーン。狂気を感じさせるくらいのパワーを持った音楽です。
これほど力強さがあり、世界に没頭できる曲はそうそうないと思います。完成度が高い曲ってこういう曲のことをいうのかなと思います。
漫ろ雨 / 鹿乃
作詞:鹿乃
作曲:田中秀和(MONACA)
編曲:曽我淳一
発売日:2020年3月4日
収録CD:「yuanfen」
この曲は生バンドで聴きたい曲第一位です。 この曲も目を閉じて聴くと情景がどんどん浮かんできます。曲の主人公から見たしびしびと降り続く雨や空気感の表現、そこから生まれる思いが美しく描かれ、鹿乃さんの悲しくも甘い声に圧倒されます。
ラスサビのギター、ドラム、ベースが一つになって降りかかってくる場面は何度聴いても感動します。
罰と罰 / 鹿乃
作詞:鹿乃
作曲:田中秀和(MONACA)
編曲:佐高陵平(Hifumi,inc.)
発売日:2020年3月4日
収録CD:「yuanfen」
編曲の佐高陵平さんは、y0c1eという別名義でも有名でたくさんの曲を書かれています。Twitterではよく、「!」というテキストとともにおいしそうな食べ物の写真を投下されています。そんなかわいらしい一面を持つ佐高さんの残酷なまでの編曲。
一瞬にして曲の世界に飲み込まれてしまう音の強さに、狂ったような鹿乃さんの歌唱がマッチしています。世界のどこを探しても、こんな曲はないのではと思ってしまいます。
「yuanfen」は、作曲はすべて田中秀和さんが行っており、曲によって編曲者が変わるという形をとっているので、編曲のお仕事のすごさ、大事さがわかるようなアルバムになっていると思います。
エンディングノート / 鹿乃
作詞:鹿乃
作曲:田中秀和(MONACA)
編曲:sugarbeans
コーラスアレンジ:伊沢麻未
発売日:2020年3月4日
収録CD:「yuanfen」
この曲は、安心感というか、なつかしさが大好きで聴いている人の内側をきれいにしてくれる作用があると思っています。
この曲の良さは、サビの「ありがとう」の開放感とピアノバッキングかなと思います。
すとんと心の中に入ってくる曲です。
恋と呼ぶには / 和氣あず未
作詞・作曲・編曲:hisakuni
発売日:2020年5月13日
収録CD:「Hurry Love/恋と呼ぶには」
イントロの音圧、独特のシンセ音、まさにhisakuniさんらしい音で、遊び心が散りばめられていて楽しい曲になっています。
和氣あず未さんの溌剌としたキュートな声とサビの飛び跳ねるようなリズム感が心地よいです。
もなかのクッキングソング / Blanc Bunny Bandit
作詞・作曲・編曲:やぎぬまかな
配信開始日:2020年1月29日
収録CD:「もなかのクッキングソング」(配信のみ??)
2020年アキシブ系筆頭曲。カラフルな編曲がかわいい声との相性が良く、やっぱりアキシブ系の音楽が好きだなあと感じる曲になっています。
ギターが結構ひずんでいて、他のBlanc Bunny Banditの曲にも共通点があり、聴き比べるのも一興です。
ラスサビ直前の「ほんとだよ」があることでかわいいこの曲がさらに何倍もかわいくなっていると思います。
イルミナージュ・ランド / Run Girls, Run!
作詞:只野菜摘
作曲・編曲:瀬尾祥太郎(MONACA)
発売日:2020年5月20日
収録CD:「Run Girls, World!」
我らが瀬尾祥太郎さんの曲。
魔法のようなイントロ。イントロの理想形といっていいと思います。
瀬尾さんは歌いたくなるメロディを書くなあという印象で、この曲はサビにコーラスもあり、キャッチーさが増幅されているように思えます。
この曲で感動した一番のポイントは、2番サビの最後の「ようこそさ イルミナージュ・ランド」の部分。新しい展開を持ってきて、Dメロの最後やラスサビの最後にもこのフレーズを使って締めくくるところが一本取られたっていう感じです。
恋する私カラー / 安野希世乃
作詞:安野希世乃
作曲:戸嶋友祐
編曲:倉内達矢
発売日:2020年4月29日
収録CD:「TVアニメーション「アルテ」エンディングテーマ 晴れ模様」
声優、ジャズ、ポップの組み合わせも大好きで、サビ前の「新しい世界」の部分で、わかりやすく提示してくれるところが好きです。
おしゃれすぎずに、ポップさも残しながら、声優さんの声の良さも使った、いいとこ尽くしな曲です。
Dメロのウォーキングベースゾーンがあり、そこからラスサビにかけての部分(3:13~)のがつなぎ部分として凄く良いメロだなと感じます。
声 / 内田彩
作詞・作曲・編曲:hisakuni
発売日:2020年3月4日
収録CD:「Reverb」
hisakuniさん2曲目。先ほどのhisakuniさんの曲とは打って変わってストリングスが壮大で、打ち込み要素の少ない曲になっています。
hisakuniさんと内田彩さんの曲はたくさんあり、昨年も「DECORATE」など、強い曲をリリースされていました。hisakuniさんは打ち込み音楽の音の強さだけでなく、こういった生楽器系の音楽でも、魅力あるメロディと劇的な展開など、リスナーを惹きつける要素がたくさんあると思います。
Every day a Lucky day! / 新田恵海
作詞:牡丹
作曲:HIROTOMO・宇田川翔
編曲:宇田川翔
発売日:2020年3月25日
収録CD:「Sing Ring」
新田恵海さんの歌声は、唯一性があるなと初めて聴いたとき思いました。 なんとなくこういった、おしゃれポップ系の曲が合うのかなと思います。
個人的にサビのメロが思ってる通りにいってくれて、聴いていて全く違和感なく、すっと受け入れることができて、作曲家さんと心が通じ合ったような気がしました。
I see... / 乃木坂46
作詞:秋元康
作曲:youth case
編曲:佐々木博史
発売日:2020年3月25日
収録CD:「しあわせの保護色」Type-D
ディスコファンク好きのぼくにとってはこういう曲をずっと待ち望んでたっていう感じです。
Bメロのバックコーラスとか、サビのわかりやすい進行とか、一瞬ダサさを感じますがこれがクセになるんですよね。ディスコファンクはダサさが良いと思っています。
大冒険をよろしく / DIALOGUE+
作詞・作曲:田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)
編曲:堀江晶太
発売日:2020年4月8日
収録CD:「DREAMY-LOGUE」
DIALOGUE+さんは本当に楽しい企画をどんどんやっていて、曲もどんどん増えるし、田淵智也さんがプロデュースということで田淵節がどの曲にもあって聴きどころがあるものが多く、注目しています(注目していない人なんているのか)。
この曲ですげえと思ったのが、 サビのメロ。ここまで上がるのか。。。踊らざるを得ないようなサビの畳みかけ方で、何回聴いてもうおおおとなります。
23時の春雷少女 / 鬼頭明里
作詞・作曲:田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)
発売日:2020年6月10日
収録CD:「STYLE」
この曲は、圧倒的サビの強さ。大冒険をよろしくもですが、共通するのが盛り上がりのてっぺんであるサビの熱量がとんでもなく、まっすぐわかりやすく伝わってくるんですよね。田淵さんの強さだと思います。
この曲は編曲も好きで、動きまわるベースがありながら、しっかりピアノやシンセのソロも高速でやみつきになって何度も聴きたくなるように作られていて圧倒されます。
Closer / 鬼頭明里
作詞・作曲:shilo
編曲:Potato Parties
発売日:2020年6月10日
収録CD:「STYLE」
イントロがかわいくキャッチ―です。鬼頭明里さんの声にはすっごくあっている曲調じゃないかなと思います。ちょっといじわるな大人っぽい感じで低い声も入りつつ、、みたいな感じです。
サビの「Wow-oh-oh」のフランクさがめちゃくちゃ好みで、ちょっと音程外しているのも良い。
Follow You Follow Me / サンダルテレフォン
作詞・作曲・編曲:ちばけんいち
発売日:2020年5月30日
収録CD:「Follow You Follow Me」
ぼくのイチ押しアイドル、サンダルテレフォン。イントロとかサビのメロが好きすぎるんですよね。切ない。
曲調もディスコ調でノリの良さがありながら、このメロ持ってこられたら泣きますよ。サビ最後の「Follow You Follow Me」の部分とかも狂おしいほど好き。
恋の発熱 / 内田真礼
作詞:及川眠子
作曲:鷲巣詩郎
編曲:CHOKKAKU
発売日:2020年2月5日
収録CD:映画「オタクに恋は難しい」(The Songs Collection by 鷲巣詩郎)
CHOKKAKUさんの強気な編曲がめちゃくちゃ良い。攻め攻め。 内田真礼さんの元気でキュートな声でのびのび歌っているのが、この曲のワクワクする感じを作りだしていると思います。
サビの「シクシク」のところが、ダサくてめちゃくちゃ好き。ファンクはダサさと中毒性の中間にあると思ってます。
On My Way / 駒形友梨
作詞:Kanata Okajima
作曲:中野領太
編曲:高橋諒[Void_Chords]
発売日:2020年3月4日
収録CD:「a Day」
駒形友梨さんは、良い曲ばっかり歌うことで私の中で有名ですが、今年も良い曲を出してきました。
駒形さんの曲は路線としてはおしゃれ路線の曲が多く、今回も例にもれずグルービーで生で聴いてみたいなってなる曲となっています。駒形さんの声は、明確でビブラートもうまく、曲に応じた声の使い分けが上手いように感じます。On My Wayは、明るさを持たせて伸びやかに歌っている印象です。
ゴッドソング / バンドじゃないもん! MAXX NAKAYOSHI
作詞: みさこ
発売日:2020年6月10日
収録CD:「ゴッドソング」
ゴッドソング、完全ゴッドソング。
とんでもなくわちゃわちゃしていて、赤ちゃんの泣き声とか、象がないていたり、良く聴いたらピアノが結構なっていたり、 音作りの面でも工夫が見られますが、やっぱりゴッドソングがゴッドソングであるのは、サビのメロとコードとリズムだと思います。
秀和さんの多用するおなじみコードに、ひねくれキャッチーなメロ、踊りたくなるようなリズム感が良い。
Twinkle Love / 麻倉もも
作詞:Mahiro
作曲・編曲:KOUTAPAI
発売日:2020年4月8日
収録CD:「Agapanthus」
イントロで一瞬広川恵一さんが書いた曲なのかなと思いましたが、KOUTAPAIさんの作編曲でした。
この曲は、麻倉ももさんのかわいさをおしゃれな音で表現していてAメロBメロはすごい近くに麻倉ももさんを感じます。
サビの最後で一度溜めるところめちゃいいですよね。かわいさが増します。
Well Wishing Word / 水瀬いのり
作詞・作曲・編曲:栁舘周平
発売日:2020年2月5日
収録CD:「ココロソマリ」
この曲は2020年の楽曲を語る上で外してはいけない曲です!令和の怪物こと栁舘周平さんが作詞・作曲・編曲を担当されており、曲の至るところに散りばめられたいろんな音が水瀬いのりさんの表情豊かな声を彩っています。この編曲センスは何なんでしょうか、多幸感という言葉がふさわしいでしょうか。
そして、サビの「バイバイ」は同じメロですが、重なる和音は違っておりエモいですね。
hello new pink / 伊藤美来
作詞・作曲:ゆいにしお
編曲:水口浩次
発売日:2020年2月12日
収録CD:「Plunderer」
伊藤美来さんも良い曲を歌うことで私の中で有名ですが、やっぱり今年も良い曲をリリースされました。しっとりとした水口浩次さんの編曲が心地よく、サビの「風に吹かれて踊ってみたって」のメロが聴きたくなります。こういったオシャレ系の曲でも、しっかりと聴きどころとなるフックがあると好きになりがちです。
Not your fault / IDOLATER
作詞:Tatsuya Inagi
作曲・編曲:Ryota Saito・Nobuaki Tanaka
配信開始日:2020年2月1日
収録CD:「Not your fault」
昨年デビューしたアソビシステムプロデュースのユニット、IDOLATERから一曲。現在サブスクに上がっているのは3曲ですが、どれもなかなかのもので、聴いていてビビッとくるものがあります。
打ち込みミュージックが主体で、まだまだ未完成な部分もあるように思えますが、かなり今後くるのではないかと思います。Not your faultは打ち込み音とギター、ベースが上手くかみ合って、全編ラップ調の音楽なのかなと思っていたら、しっかりと芯あるメロディがあってこれは良いとなりました。
地味に結構推しています。
Equation of Love / ときのそら
作詞・作曲・編曲:戸嶋友祐
発売日:2020年3月4日
収録CD:「My Loving」
さっきの安野希世乃さん曲以来の戸嶋友祐さん。昨年作曲家デビューされました新人の方ですが、すでに良い曲をどんどん書かれていてめちゃくちゃ今後の活動が気になる作曲家さんです。
この曲も先ほど紹介した恋する私カラー同様、おしゃれでポップな感じに曲が作られていて、編曲も戸嶋さんなんですが、いやぁ、これは良い編曲ですなぁ…ってなりました。
サビのホイッスルやクラップ、うねうねベース、メロディをなぞるグロッケン(?)的なのもきこえてくるかな??カラフルな音使いが素敵です。
ゆっくり走れば風は吹く / ときのそら
作詞・作曲・編曲:瀬名航
発売日:2020年3月4日
収録CD:「My Loving」
瀬名航さんのお話もしたかったんですよね。。瀬名さんはtipToe.というアイドルグループの楽曲も担当されていて、その曲たちもめちゃくちゃ良い。渋谷系っぽい爽快な曲を書かれます。
今回の曲もおしゃれ爽やかバンド楽曲でかなりテンポも速く疾走感があります。サビの終わりのメロディが「まだ大丈夫~」のところは高いところまでいったな~って感じですねぇ
2番サビあとの語りが、めちゃくちゃエモい。この夢が実現してこの曲が歌えたらと考えると涙が出てきました。
NEXT COLOR PLANET / 星街すいせい
作詞:星街すいせい(hololive)
作曲・編曲:酒井拓也(Arte Refact)
配信開始日:2020年3月22日
収録CD:「NEXT COLOR PLANET」
繊細な歌い出しから、良い音がやってきた~~ってなってこれは2020年の曲にいれたいと思いました。そして作編曲者を見てなるほど…となりました。
この曲は緩急が上手く、この操作で聴き手を飽きさせないようにしていると思います。ディスコファンクって結構4つ打ちボンボン進めるだけの曲も結構ありますが、こういった工夫でほかの同ジャンルの曲とは一味も二味も違うようにしているのだなあと感じます。傑作。
Flavor of lie / シンリズム
発売日:2020年5月29日
収録CD:「NOVO RITMO」
これもこの前のブログ記事で書きました。
シンリズムさん、1997年生まれですって。 恐ろしいですね。これもブラジル音楽由来のものなんですが、こうやって日本のリスナーに聴きやすいように落とし込むセンスは圧巻です。ポップでかわいく仕上がっています。
Heart of Gold / Awesome City Club
作詞・作曲:atagi
発売日:2020年4月29日
収録CD:「Grow apart」
Awesome City Clubは個人的に好きなグループで、シティポップを中心にポップな良い曲を歌っています。
打ち込みの感じも心地よく、口ずさみたくなるメロも最高。もっともっと人気が出てよいバンドなんじゃないかなと思います。
バイタルサイン / Awesome City Club
作詞・作曲:atagi
発売日:2020年4月29日
収録CD:「Grow apart」
もう一曲Awesome City Clubから。
ギターとピアノバッキングが気持ちよく、聴いていておもしろいなと感じる曲です。打ち込み音も16bitのゲーム感があってかわいくポップに仕上がっていると思います。
Overdrive / RAMMELLS
作詞:黒田秋子
作曲:村山努・黒田秋子
発売日:2020年1月15日
収録CD:「Beat generation」
最後はイチ推しバンドRAMMELLSから。
バッキングは言うまでもなく良いんですが、なによりボーカルが最高。聴いている側がノリたくなる魔法みたいな声?土岐麻子さんの声を初めて聴いたときも同じような気持ちになったかも。サビ後半の1オクターブ下でユニゾンするところとかめちゃ美しい。
Beat generationは良いアルバムなので興味を持ったかたは是非聴いてみてください!!!
っということで、この辺で終わろうと思います。果たして僕は2020年10選を年末に書くことができるのでしょうか。10曲に決めることができるのでしょうか。
今回の記事が気に入った方は、毎月聴いている曲の記事を書いているのでそちらも読んでいただけると、音楽ライフが楽しくなること間違いなしですので、よろしくお願いします。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。